大腿骨頭壊死症
太ももの骨の先端(股関節と接している方)が原因不明の血行障害により壊死してしまい、痛みや歩きづらさ(時として歩行困難)を引きおこす疾患です。
この疾患の特徴として、若齢(多くは1歳未満)の小型犬に発生することがほとんどで、中型犬や大型犬では非常に稀です。
発症してすぐには明らかな症状を示しませんが、発症から数週間前後で痛みや歩行異常を示すようになり、元気や食欲が低下ないしは消失することもあります。
壊死の程度が極めて軽い場合には、鎮痛薬の投与で経過を観察することもありますが、ほとんどの症例で手術による治療が必要となります。
当院では、この疾患の治療として大腿骨頭切除術を実施しており、良好な経過を得られております。